top of page
​今後のフォーラムは未定です
​5. 12
2018
第七回ロゴ_2.png
第七回ロゴ_2.png

気づいて欲しい患者の立場、医者の立場

気づいて欲しい患者の立場、医者の立場

2018年 5月12日(土)開催

​テーマ

あなたは医師の説明をいつも理解していますか?
処方された薬を飲めばよいからといって疑問があっても質問をしないことはありませんか?医師は患者に対して、常に説明が十分であったと自信が持てますか?医師と患者のコミュニケーションは本来どうあるべきなのでしょうか。

当日の内容

2つの医師と患者のやり取りの事例をもとにグループディスカッションが交わされた。患者が医師の対応の不満を持っているケースは多い。不満はなぜ起き、患者にとってどんな対応が望ましいのでしょうか?またコミュニケーションギャップは埋めることができるのでしょうか?そもそも信頼できる情報を得ることは可能なのでしょうか?

1)【事例1】一歳足らずの子供が高熱で医者にかかり、その対応に不安を抱えたケース
10ヶ月の男の子が朝から39度の熱を出した。本人は多少ぐずりながらもいつものように遊んでいたが、午後になって熱は40度を超えた。そこで心配になった母親は近所の小児科クリニックに息子を連れて行った。診察室で診察を行った医師は、熱以外に何も症状がないことを確認し、「おそらく風邪でしょう。ただ、突発性発疹の可能性もあります。突発性発疹の場合は、3日ほど熱が続いて下がったかと思うと発疹が出ますが、ほっておいて大丈夫です。水分をきちんと取ってくださいね。もし熱が続いたり、他の症状が出てきたりするようならまた来てください。」とだけ母親に伝え、処方は出なかった。母親は、まだ1歳に満たない子供が40度の熱を出しているにも関わらず、十分な説明がなかったと感じ、解熱薬すら出なかったことに大きな不満も感じた。

グループA:

①1歳未満の子供はすぐ発熱するものだが、この母親もはじめての子供で、免疫がなかったのだと思われる。
②母親は、ドクターとの信頼関係がなく、不安に思っていることを質問できなかったのだろう。
②かかりつけ医はすぐ見てもらえるため近所がよいが、実際にはそのかかりつけ医が本当に患者のことをよく知っている「かかりつけ医」として機能しているかは不明。
グループB:
①ドクターの説明は不十分ではないが、母親が自分の不安をうまく説明できていない。
母親の知識不足が見られ、医師に対してうまく話せないなら、質問をメモしてくるなど工夫が必要。
②パンフレット等別途説明できるものや、看護師のフォローがあるとよい。
③解熱剤を出すのがよい医者とは限らない。

【事例2】きちんと説明のないまま歯医者の治療を受け、痛くてうまくかめずに困っているケース
きちんと説明のないまま治療された。治療は終了したもの痛くて噛めない。半年前に新聞折込広告やホームページを見て、A歯科医院に電話をすると「説明をするのですぐ来て下さい」と言われ、A歯科医院に行った。すると「これを見て」とリーフレット1枚を渡され、いきなりレントゲンを撮られ、治療を開始された。上は総入れ歯だったがインプラントにすることになり、インプラントを4本、人工歯を6本入れ、1カ月で一応完成した。ところが、インプラントがきちんと入っていないのか、ゆるんで痛く、うまく噛めず非常に苦痛で困っている。何度か調整してもらったが良くならず、(A歯科医院以外の)他の歯科医師に相談すると「やり直した方がいい」と言われた。A歯科医院からは治療費を返金してもらい転院したい

グループA:
もともとの医者(A歯科医の前)での治療が、そもそもうまくうかなかったのが原因なので、そこでの治療がうまくいかなかったのなら、なぜそこに言わないのか。
確かにその前の医師会との信頼関係が崩れてしまっていたから、A歯科医に行ったのだろうとは思うが。
患者が受け身で主体的でなく、すぐ歯科医を変えているもの問題なのではないか。
グループB:
患者が治療を受けるにあたって(治療を受けるかどうか)判断するためには歯科医の説明が必要だが、それが不足しているのが(本ケースのトラブルの)原因。患者側でも、情報収集が必要。

木村病院長講評


①小児科医の説明と患者の閾値の差が出てきているので、この差をどう埋めるかが重要。
医師からだと高圧的になることもあるため、パンフレットや、看護師のフォローが必要。

 

②いわゆる「抜け抜け詐欺」のケース。
いい歯科医とは、腕だけではなく(患者との)相性があるため、見極めが必要。

bottom of page